天体望遠鏡の構造


<各部品の働き>

1.サブスコープ  
天体望遠鏡の倍率は、60〜200倍です。この様な大きな倍率 ですと視野角(見ることができる範囲)が大変狭くなります。 
視野角が狭くなると、望遠鏡のほんの少しの動きで視野からはずれ たり、天体の視野導入に時間が掛かったりします。
そこで視野導入を簡単に行うために倍率の低い望遠鏡を使います。 
この倍率の低い望遠鏡をサブスコープと呼んでいます。 (または、ガイドスコープとも言う) 下記の補足説明を参考にしてください。

2.接眼部  
望遠鏡の見るところを接眼部と呼んでいます。 下記の補足説明を参考にしてください。 

3.鏡筒  
望遠鏡のことで鏡筒と呼んでいます。
鏡筒には、屈折式や反射式 などいろいろと種類があります。

4.赤道儀  
鏡筒を動かすための架台のことです。
架台には、緯経台、赤道機 フォークマウントなどいろいろな架台があります。

5.バランスウェイト  
赤道儀に必要となるのがこのバランスウェイトです。

6.三脚  
望遠鏡を支える脚です。三脚のほかに鉄柱を利用したピラ台と呼ばれる脚もあります。

7.三脚支持金具  
三脚を開かないようにする金具です。


<補足説明>

<サブスコープ>

サブスコープは、屈折式望遠鏡と同じ構造です。焦点距離が300mmと短くアイピースには、焦点距離の長いものを使用します。
また、アイピースにターゲットマーカが付いているものでなければなりません。 
メーカーによっては、ターゲットマーカをライトで光らせたり、ドットスコープを採用している場合もあります。
一眼レフカメラで接眼部に取り付けて写真を撮る場合、シャッターを解放(バルブ)にするとミラーが上がるためファインダから見ることができなくなります。
そんな時、サブスコープをガイドとしても使えます。
サブスコープは、望遠鏡に比べて倍率が低いですから広い視野で見ることができます。
マーカに見たい星を合わせることにより望遠鏡の視野にその星が見えます。
サブスコープの視野は、大熊座の北斗七星を見ています。その中の一つの星にマーカを合わせます。
望遠鏡には、その星が中央に見えます。

<接眼部>

中央は、銀色の筒になっています。筒の下には、ギアが付いていて調整ノブを回すことによって銀色の筒が動きます。 
銀色の筒が動くことによって焦点距離を調整する仕組みとなっているわけですね。
銀色の筒に、アイピースと呼ばれる接眼レンズがあります。アイピースは、複数の小さなレンズが入っています。
いわゆるマクロレンズになっているわけです。
ですからアイピースの焦点距離によって倍率を調整することができるのです。

例えば、鏡筒の焦点距離を 1310mm で アイピースの焦点距離が 40mm だとすると
1310 ÷ 40 = 32倍   で求めることができます。  
アイピースの焦点距離の小さいものを使うことによって 倍率を上げることができるのです。
 一般的に天体望遠鏡には、40mm、25mm、15mm、7mmなどのアイピースが付属しています。 
いろいろな焦点距離のアイピースが販売されていますので用途に応じて購入します。


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